世界を驚かせた奇怪、猟奇的な殺人事件の数々、そしてその犯人。科学では解決できないミステリー現象。それらを紹介していくブログです。

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暴走していった狂気 サンセット通りの殺人鬼

本名ダグラス・ダニエル・クラーク 通称ダグ・クラーク

「いいかキャロル。女はな、愛する男の為なら何だって出来るんだ」(ダグ・クラークが恋人のキャロル・バンディに言った言葉)

その男、ダグ・クラークは過剰なまでの性欲と殺人願望を持っていた。
自分を理解してくれる絶好のパートナーを見つけた男は、自身の異常なるファンタジーを実現する事にした。
そして女も、男に嫌われたくない、見捨てられたくない一心から、悪夢の世界にのめり込んでいった。
やがて─────2人は「サンセット通りの殺人鬼」(サンセット・ストリップ・キラー)と呼ばれ、米国犯罪史にその名を残す事となった。
サンセット通りの殺人鬼ダグ・クラーク
事件解決のキッカケとなったのは女、キャロル・バンディに残っていたほんのわずかの良心、人間性だった。
「100人殺すのが目標だ」とキャロルに嘯いていたクラークの単独犯なら、犠牲者は6人では済まなかっただろう。

過去:出会い
夫の暴力に耐えかねて離婚し、9歳と5歳の子供を連れてLAのアパートに引っ越してきたキャロル・マリー・バンディ(36)は、大家であるジョン・ジャック・マレーに、
たちまちお熱を上げた。
2人は愛し合い肉体関係を結んだが、不動産会社に勤務する傍ら、カントリー・ミュージック・バーで歌手としても出演しているマレーは、
キャロルを鬱陶しく思うようになり次第に無視し始めた。
キャロルはマレーが出演する日には必ずそのバーに通い詰めたが、マレーにはキャロルに対する愛は残っていなかった。
その後もしつこく“ストーキング”するキャロルに対しマレーは「キミのことは今は迷っている、その内連絡するから」と後日返事をするのを約束した。
(筆者注:これがマレー自身の命を落とす約束となっていまう)
キャロル・バンディ
ある日、いつものようにマレー目当てでバーで寂しく飲んでいたキャロルは、長身でハンサムな男に声をかけられる。
この男こそが、のちにキャロルと2人でサンセット通りで被害者を拾っていたことから「サンセット通りの殺人鬼」と呼ばれ全米を震撼させた、
ダグラス・ダニエル・クラークである。
クリーニング会社にボイラー技師として勤務する31歳のクラークに、キャロルはあっという間にマレーの事など忘れ惚れこんだ。
それまでのナンパ経験から、酒場で1人で飲んでいる太り気味の婦人が金ヅルになるのを知っていたクラークは、金目当てでキャロルに声をかけたのだが、
看護婦という職業で子持ちのせいか母性的なキャロルに、クラークも次第に惹かれていく。
最初はキャロルに売春婦を交えて3P、くらいの妄想をしていたクラークだが、キャロルというパートナーを得て妄想が次第に暴走し始めた。
殺人願望と過剰な性欲をもてましていたクラークは、ついにその残虐な妄想を実行に移す事にした。

殺人:ハンティング
1980年6月10日の夜、クラークはハリウッドの中心地を横切るサンセット大通りを車で走っていた。
この辺りには普通の売春婦に混じって、多くの家出娘たちも「たちんぼ」して身体を売っている。
やがて歩道に立っている2人の少女を見つけて声をかけ、交渉を始めた。だが少女たちは2人一緒でなければ嫌だという。
クラークはその条件を飲んで2人を車に乗せ、しばらく走った後、まわりに家が全くない草むらに車を停めた。
クラークはズボンとパンツを脱いで切り株に腰を降ろした後、少女の1人にフェラチオを命じた。少女は経験がないのか、極めて下手ではあったが一生懸命舐めている。
その時クラークは隠し持っていた拳銃を取り出し、いきなり少女の頭めがけて引き金を引いた。激しい音と共に血が飛び散り、少女は横にふっ飛んだ。
これを見ていたもう1人の少女は悲鳴をあげ、逃げ出したがクラークは追いつくと、その少女の頭にも弾丸を発射した。
即死ではなかったが、倒れてうごめいている少女の胸をもう一回撃ち、とどめを刺した。
その後クラークは、少女たちの死体を毛布にくるんでトランクに乗せ、自宅のアパートへと運び込んだ。血だらけの少女たちの死体から服を脱がせて全裸にした。
自分も裸になり、少女たちの死体を舐めまわし、その後死体と様々な性行為を行った。
カメラで少女たちの死体を撮影した後、2人の身体を69の体勢にして1人で楽しみ、一通り撮影を終えるとすぐに寝てしまった。
翌朝クラークは、2人の死体をLAから遠く離れた場所に捨てに行った。
2日後の6月12日。クラークが空き地に捨てた少女たちの遺体は発見された。
テレビでも報道され、この少女たちは16歳のシンシア・チャンドラーと14歳のジーナ・マラノで以前から家出を繰り返し、麻薬にも手を出していたことが分かった。

数日経ってクラークは、キャロルに全てを打ち明けた。話を聞いたキャロルは恐怖に震えた。

「今の話、本当なのダグ?前に言ってた妄想じゃないの?嘘みたい…」

「2人の家出娘の死体が見つかったとテレビのニュースでもやっていただろう。俺が殺したんだ。
よし、今度俺が殺しをするところを見せてやるぜ。驚くなよ」


凶器の銃
6月20日の夜、クラークは後ろの座席にキャロルを乗せて、またもやサンセット通りを走っていた。
何人かの少女売春婦に声をかけたが、みんな後ろのキャロルの姿を見ると敬遠した。しかし、一人の少女が引っかかった。
フェラチオで40ドルと話もまとまり、少女はクラークの車の助手席に乗りこんだ。
人気(ひとけ)のない道路に車を停めると、少女はクラークにフェラチオをし始めた。
しばらくしてからクラークが、後ろ座席のキャロルを振り向いて片目をつぶって合図すると、キャロルは拳銃をクラークに渡してしまった。
クラークは少女の即頭部めがけて引き金を引いた。弾丸の発射の音が響き渡り、少女が崩れ落ちたが、即死ではなかった。
少女は苦しみながらうごめいている。キャロルは悲鳴を押さえて震えながら見ていた。
クラークは少女を車の外へ引きずり出し「キャロル、このメス犬を裸にするんだ」と命じた。
全裸にされ、地面に横たわって苦しみもがく少女を残して、クラークたちは立ち去った。
この少女はこのまま死亡し、遺体が発見されたのは数ヶ月後である。場所はLA郊外のチュナ峡谷付近。発見された時には白骨化していた。
身元は今も不明のままである。

狂気:歯止めのかからぬ殺人願望
6月23日の夜。前回の殺人からまだ3日ほどしか経っていないが、この日もクラークはハリウッドの大通りで、前と同じようにキャロルを後ろに乗せたまま、
エクシー・ウィルソン(20)という売春婦を拾った。
寂しい駐車場に車を停めて、再びエクシーにフェラチオをさせる。そして隠し持っていた拳銃を取り出し、キャロルに目で合図した後、
少女の後頭部に拳銃を当てて引き金を引いた。響音と血しぶきが飛び散る。
が、その瞬間クラークも悲鳴をあげた。エクシーは撃たれた瞬間、激しくクラークの性器を噛んだのだ。

「このくそったれアマが!俺の大事なモノに噛み付きやがって!!」

クラークはエクシーの死体を車から引きずり出すと、トランクに入れていた狩猟用ナイフで首を切断した。
慣れない経験であり、ナイフで人間の首を切断するというのは簡単にはいかないが、何とか切り落としてプラスチックの袋に入れてトランクに詰め、
キャロルと共に現場から逃走した。
途中カーブにさしかかるたびに、トランクの中からゴロゴロと頭が転がる音が聞こえた。クラークはそのたびに大笑いした。キャロルも一緒になって笑っていた。
その時の様子をキャロルはこう回顧している。

「車がカーブを曲がるたびに、トランクから生首がゴロゴロと転がる音が聞こえました。
それを聞くと、ダグは大声で笑い出しました。私も釣られて笑いました。
今思えば、あの頃の私は正気を失っていたと思います。ダグの為ならどんなに恐ろしいことも平気だったのです」


この少女は翌日、使用されていない駐車場から全裸で首のない状態で発見された。持ち帰った首はアパートの冷蔵庫に保存した。
そしてクラークの部屋にキャロルが来ている時、クラークは冷蔵庫から首を取り出し、キャロルに「この首を思いっきり綺麗に化粧してくれ」と頼んだ。
キャロルは化粧道具を持って来て少女の顔に化粧をほどこした。この時にはキャロルは怖いとか気持ち悪いとかいう感情はなかったという。
綺麗になった少女の首をクラークは大層気に入り、何度もキスを繰り返した。
しばらくしてクラークは首を持って風呂の中へ入り、当分出て来なかったので、「何をしてたの?」と聞くと、どうやら生首にフェラチオをさせていたらしい。
一通り弄(もてあそ)んだ後、クラークは、生首を木製の箱に詰めて死体発見現場からそれほど遠くない場所に捨てた。
これは、首なし死体が発見された3日後の27日にたまたま通行人が見つけ、何だろうと思って箱を開けてみて仰天した。
この首は3日前に発見された死体の頭部であることが判明し、被害者はエクシーだったことが分かった。

暴走:ついに犯した殺人
7月の下旬、クラークの殺人を何度も見ていたキャロルは自分にも出来るのではないかと思い始めた。しかもちょうど殺したい相手がいる。
そう、その相手こそ自分に冷たい態度をとるようになったジャック・マレーだった。
8月3日、キャロルは計画を実行に移した。マレーを電話で食事に誘った。
「もう今後一切付きまとわないので最後の記念に」というキャロルに、マレーもいつぞやの約束もあるし、これで最後ならと応じることにした。
食べ終わった後、その男の運転する車で郊外へと走った。
寂しい場所に車を停めると、2人は後ろ座席で以前のように性行為にふけった。右腕に拳銃をそっと握り、男が絶頂感を感じている時、彼の高頭部めがけて引き金を引いた。
響音が響き渡って血が飛び散り、男はそのままばったりと倒れた。
初めての自分1人での殺人にしばし呆然としていたが、やがて心が落ち着き、以前クラークがやったように狩猟用のナイフで男の首を切断しにかかった。
これは女1人でやるのは大変な作業で、完全に切断するまで約1時間かかった。切断した首はプラスチックの袋に入れた。
数時間後、興奮覚めやらぬキャロルはクラークに自分の成し得た事を報告する電話をかけた。

「ダグ、ついに私やったの! あの男を自分1人で殺したのよ! ここにその首を持って来てるわ! すぐにあなたに見てもらいたいの!」

しかし、これに対してクラークの反応は期待していたものとは逆だった。

「なんてことをしてくれたんだ!?軽はずみなことはするなと言っただろう!
死体が見つかれば、警察から真っ先に疑われるのはお前だろう!
その男と付き合っていたのはお前なんだからな! そうなれば俺だって疑われる!!」


全くクラークの言う通りなのだが、せっかく喜んでくれるかと思ってした殺人なのに、その逆に大変なことをしてしまった。
キャロルは自分のしたことの重大さを知り、涙声でクラークにこれから先のことを相談した。
「今どこにいる? 今から俺が行くから、そこを絶対に動くな!」クラークは急いで死体処理に向かった。
結局マレーの死体は数ヶ月後、LA郊外の山の奥で彼のバンから首のない状態で発見された。この時にはすでに白骨化していた。
尚、頭部は未だに発見されていない。
マレーのバン

終結:取り戻した人間性
それからというものキャロルは憔悴し、ずっと寝れない日が続いた。
何という事をしてしまったのだ、という後悔の念。そしてクラークは「もし殺人の事を話したらお前の子供を殺すからな!」と脅すようになった。
マレーの遺体が発見された2日後、良心の呵責に耐えられなくなったキャロルは、上司の看護婦長にすすり泣きながら相談した。
驚いた婦長は警察に自首するように勧め、そして8月10日、キャロルはジャック・マレー殺害の容疑で逮捕された。
キャロルは主犯としてクラークの名を挙げ、4日後クラークも逮捕される事になった。
警察はクラークの自宅から被害者の下着類やスナップ写真を証拠として押収した。
職場のボイラー室から拳銃も押収。弾道テストの結果、それは殺害された被害者を撃った銃と確認された。

1982年10月から始まった裁判はアメリカ中が注目する一大イベントとなり、傍聴席には『刑事コロンボ』でおなじみの俳優ピーター・フォークもいた。
クラークと彼の弁護士は

「全ての犯行はキャロルとマレーによるもので、自分は単にキャロルの彼氏に過ぎない」

と全面無罪を主張、キャロルとマレーを非難した。
しかし陪審団はそんな主張を真に受ける訳もなく1983年1月28日、6件の第一級殺人、死体損壊、殺人未遂でクラークに死刑を宣告した。
陪審員の1人は「我々はこのような事件には死刑に投票しなければならない」と強い口調で言い切った。
2月15日には裁判長もクラークに死刑判決を言い渡した。
判決を言い渡された瞬間クラークは裁判長に

「せめて微笑みながら言ったらどうなんだ」

と悪態を突いた。
キャロルは「クラークの有罪を裏付ける証言をすれば死刑を求刑しない」という検察との司法取引に応じ、マレー殺害の1件と殺人幇助により終身刑を宣告され、
2003年12月9日、心不全の為に刑務所内で死亡した。61歳だった。
クラークの上告は全て棄却され、1992年6月、カリフォルニア州最高裁判所は死刑判決を支持。これによりサンセット通りの殺人鬼クラークは死刑が確定した。
2007年6月現在のクラーク
しかし逮捕から32年が経過し64歳になったクラークは、サン・クエンティン刑務所で死刑囚仲間であるランディ・クラフト同様、カナダの死刑反対団体をバックにつけ、
今も全面無罪を主張しているという。

参考文献
愛欲と殺人(扶桑社)
世界犯罪百科全書 (原書房)
参考サイト
+ M O N S T E R S +
殺人博物館
現代事件簿

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テーマ:衝撃 - ジャンル:サブカル

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